基本的に矯正治療は保険が効きません。
一部保険の効く矯正治療はありますが、これは先天性の疾患をもった患者さんの不正咬合あるいは顎変形症と言う特殊な状態の顎の骨格をしている人のための矯正治療であり、全身麻酔による手術が前提のものです。
さて、矯正治療と言えば、通常は審美(しんび)的なものと捕らえられがちですが、本当はそうではありません。
正しい咬合、咬みあわせと歯並びによって健康な口腔を作り上げる治療です。
よって、すでに凸凹の歯並び、ひどい咬合をしている患者さんにももちろん、不正咬合を起こし始めた子供のために、正常な咬合を作り上げる事も矯正治療なのです。
考えてみれば、悪くなってしまった咬み合わせを手間隙をかけて治すよりも、もともと悪くなりそうな子供の頃に、それ以上悪くならないように誘導したほうが健全なはずです。
しかし、日本における矯正治療は、良い意味でも悪い意味でもアメリカナイズされていますので、一気に治してしまうには大人になってから・・・と言う考えが中心となっているようです。
当院では、子供の頃に不正咬合の芽を摘み、できるだけ良い咬合に誘導してあげる、必要によって成長後に仕上げをしてあげると言う矯正治療を目指しています。
顎や顔がゆがんでしまってから治すと言うのは一筋縄ではいきません、できるだけ悪くなっていく過程で抑えていく治療をするためには、長いスパンで経過を診ていく必要があるのも事実です。
ご理解いただける場合には子供の頃からの治療をぜひともお勧めいたします。
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